2012年3月26日月曜日

喉ニュース  300万アクセス達成 !!! : Small Voice View 5



ときどき、声のトピックや喉の四方山話(よもやまばなし)を掲載しています。
わたしの思いと「医学的にはどうかな・・・!?」と言った内容かもしれません。
したがって、読み飛ばしても構いません。
名づけて「Small Voice View」(スモール ボイス ビュー)。
Viewは、景色・眺め、見解・考え方の意味です。
この記事によって、ちっちゃな発見があることをお祈りします。

第5回は『痙攣性発声障害(けいれんせいはっせいしょうがい)の
最新の様子』を載せましょう。

毎日、痙攣性発声障害〔発声中に、声が詰まったり途切れたり振るえたりする〕の
患者さまが全国から大勢いらっしゃいます。

本州・九州・四国はもちろん、北は北海道の最北地から南は沖縄の諸島まで。

この會田茂樹を信頼くださって本当に光栄でございます。

さて、大切な三つのお知らせ。

①痙攣性発声障害の確定診断は難しい〔病歴や程度による医師の独自判定のみ〕

②現時点で、痙攣性発声障害の完治は不可能である〔もし完全に治った場合は
痙攣性発声障害ではなかったことになります〕

③ボトックスや手術は病気そのものを治すものではなく
症状〔詰まる・振るえる〕を改善および軽減させるだけである


腹式子宮全摘出した後に吐き気をどのように扱うか?

まず、①に関してはモーラ法などの評価方法がありますが
最終的にはアナムネーゼ〔問診〕など、医師の経験則によります。

以前も、複数の異なる音声専門の病院で診てもらったところすべて違う見解であり
「どれが正しいの!?」と困惑されていた患者さまを知っています。

次に、②に関しては、確定される原因がわかっていません。

Dystonia(ジストニア)の一種であろうとは言われています。

最後に、③に関してです。

痙攣性発声障害は主に内転型・外転型・特殊〔混合〕型にわけられるようです。

多くは内転型で、甲状披裂筋の過緊張が本態です。

その筋肉に対し、ボトックス注射をしたり筋切除したり甲状軟骨形成術Ⅱ型で
声帯ヒダの閉鎖を弱くしたりする治療が行われていますが
どれも根本治療には至っていないようです。

痙攣性発声障害の診断や手術は、一色クリニック
東京医科大学病院(新宿ボイスクリニック)、クマダクリニックなどが秀逸です。

是非、それらの優秀な医師の元で治してください。

さて、次に当サロンのお話。

そう、当サロンの施術やアプローチを受けても
痙攣性発声障害も音声振戦症も治りません。

じゃあ、何を求めて全国からお越しになるのか?

答えは簡単。

≪声を出しやすくする≫


時モハメドアリはパーキンソンdieseを手に入れた

これだけです。

決して治療ではありません。

この点をお間違いないく。

そう、発声を楽ちんにするのです。

どうやって?

最初に痙攣性発声障害の患者さまの外喉頭筋をよ~く観察します。

すると、ある特徴がわかってきます。

さまざまな筋緊張タイプやその左右差が発見されます。

それを踏まえ、次は甲状軟骨の裏側の筋肉を徹底的に触診します。

甲状軟骨を反転させ、無声時と発声時の筋肉の動きを繊細に触って探ります。

痙攣する瞬間を見出します。

多くを触診検査した最新の結果では、内転型では4パターン、外転型は2パターンの
特徴的痙攣様式に分類できています。(この件を日本音声言語医学会で
発表することも考えましたが結局は真剣に聞いてもらえないため、止めておきます。
所詮そこはMDだけの世界ですから・・・笑)

施術は、他の発声能力向上希望者〔歌手やアナウンサーなど〕と
類似した物理療法を実行します。

そして、独自アプローチです。

これは、個人個人によって数種類にわかれます。

まずは、主として無声時の喉頭周辺筋柔軟性獲得ですね。

そして特異的なのが、発声しながらのストレッチングです。

これを『アタランス・トリートメント』と呼称しています。


どのように多くのカロリーは、 1ポンドを燃やすかかりますか

アタランスとは、utteranceと書き、話す意味です。

この手法を編み出し、習得するのに、かなりの時間と努力を要しました。

例えれば、走りながらアキレス腱をストレッチングするようなもの・・・

超難しい手技です。

驚くほど効果を得るひとも少なくありません。

短時間でも数日でも、声が楽に出る感覚は何もにも代えがたい満足感を得ます。

サロン内の防音室で行いますが、術者である私自身も感激して
胸を打たれる経験が幾度もありました。

薬や手術に頼らず、自分の力だけで声が出しやすくなるのですよ。

本当に感動します。

しかし、元に戻ります。

これは仕方ありません。

初回で感得するひともいますが、一度や二度のアプローチでは無理です。

しかし、精密なアプローチを繰り返し行って筋肉に感覚を習得させれば
「詰まる瞬間の直前を察知することができる」と意識的に痙攣様発声を
回避する術が身についてくるようです。

達者な方になると「初音を一端詰まらせ、遅れて初音の一部を出しながら
二音目とつなげる」など、まるで著名な腹話術師のように発声します。

けれど、やっぱり根本は完治していませんよね。

そう、わたしの力では痙攣性発声障害は治りません。

微力なお手伝いのみです。


根気と感性のある患者さまが、ご自身の力で乗り越えていくのです。

お大事になさってください。


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